経営者の一問一答
Q. 社内でAI活用を進めるよう指示を出しました。社長として、他に何を決めておくべきですか?
社員に任せる前に、社長が最初に決めておくこと
先に、答えを。
「AIで何を良くしたいか」を、経営課題の言葉でひとつ決めておくことです。 「業務効率化」では足りません。空いた時間を何に使うかまで決まると、任せる順番がぶれなくなります。 道具選びは、その後で構いません。
「AI活用を進めろ」だけでは、現場は動けない
社長が「AIを使え」と言い、現場が「何に使えばいいですか」と返す。 このやり取りで止まっている会社を、よく見かけます。
現場が動けないのは、やる気の問題ではありません。 「何が良くなれば成功なのか」が示されていないからです。 「業務効率化」という言葉は、どの業務を、どれくらい、何のために、が抜けているので、現場には判断の材料になりません。
決めておくのは、たった一つ
社長が最初に決めておくことは、ひとつです。 「AIで何を良くしたいか」を、経営課題の言葉で言うこと。
たとえば、「見積の返答が遅くて失注している。返答を早くしたい」。 「社長が確認に追われて、新規事業を考える時間がない。その時間を取り戻したい」。 「担当者が変わるたびに引き継ぎで止まる。それをなくしたい」。
こう言えると、現場は「では見積の下書きから」「では社長への確認が多い報告書から」と、自分で候補を出せます。
空いた時間の使い道まで決める
もうひとつ、ご相談でよく確認するのが「AIに任せて空いた時間を、何に使うか」です。 ここが決まっていないと、空いた時間は別の雑務で埋まります。 「空いた時間で、来期の商品を考える」と先に決めておくと、任せる順番もそこから逆算できます。
道具は、あとでいい
どのAIを使うか、いくらかかるか、は、この後の話です。 経営課題がひとつ言葉になっていれば、道具の候補は自然に絞れます。 順番が逆になると、「すごい道具を入れたが、何に使うか分からない」になります。